2017年10月22日日曜日

【読書】  人生を狂わす名著50 [三宅香帆氏]

[著書名] 人生を狂わす名著50 

[著者] 三宅香帆氏

[おすすめ度] ★★☆ 

[読みやすさ] ★★

[知識習得] ★

[ひとこと]


この本では50の名著が紹介されているのですが、先ずは(何より)その紹介主である著者について。


サブタイトルが「京大院生の書店スタッフが「正直、これ読んだら人生狂っちゃうよね」と思う名著を選んでみた。」とあるように、著者はなんと大学院生です。


私自身、読むを超えて小説を書いたら賞を獲り(しかも二回)、すっかり歳を取りデータベースだプロマネだと全く異なる領域で世界を飛び回るリーマンで食っていますが、それでもひたすら本を買い書評ブログは書き続けています。


その私の嗅覚で、「この著者はこっち側の人間だわ、…と言うか、尖がり方の次元が違うかも」と。笑


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本の構成は、文学に心から人生まで浸っていると思われる(個人的には賞賛)著者が、国内外50の名著を彼女の言葉で紹介します


私自身も思うところある著者や作品がいくつも出てきますが、彼女の深く、鋭く、丁寧な「切り取り方」に好感が持てます。

論調に若さと愛が溢れすぎて、読む人は若干選ぶかもしれませんが。


本の選択センスは当然間違いなく、何より彼女自身の言葉で描く紹介文自体も、小さな文学になっている気がします


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最後に、この本をお勧めしたいのは学生です。言い換えると、20代後半から初めて文学に出会っても少し遅い気がします。

良い悪いの問題ではなく、時間と体力が有り余り、未来がまだまだ真っ白で、合理性やロジックに邪魔されず感性が潤っている時期でないと、ここに挙げられた文学の多くは重過ぎるかもしれません

妻子あり社会における幾多の役割を持ったおじさんに、突如「人に生まれた意味を再定義する」とか旅に出られても困る。笑


昔は貪った作品に「もういいかな…」と胃もたれを感じた自分に寂しくもありますが、それだけ「詰まった」一冊ですのでお勧めいたします。




※詳細は画像より




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著者:ひさなお

 TOEIC満点、作家、投資家、IT企業グローバル人事、馬券師。
 慶應義塾大学→UCLA→大手IT企業。

  第3回マイナビ作品コンテスト最優秀賞受賞。 

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