2017年9月16日土曜日

【科学/数学/医療】 文系のための理系読書術 [齋藤孝氏]

[著書名] 文系のための理系読書術 

[著者] 齋藤孝氏

[おすすめ度] ★★☆ 

[読みやすさ] ★★

[知識習得] ★

[ひとこと]


このブログは「5冊買った中で最も良かった1冊を紹介」、を原則ルールにしています。

最近は科学や数学の本が多くなってきましたが、本書は理系全般のどこから学び始めるか、1つの道しるべになると思います。


作者の齋藤孝氏はいったい何冊出せば気が済むんだという程多産作家です。

彼自身もとても自分では書いてないとは思いますが、多産作家はゴーストに書かせて監修だけする(医療系は特に問題になっていますよね)、または何十冊もひたすら同じことだけ言うような連中がほとんどの中、齋藤孝氏の本は高いレベルで安定しています


本書は、その作者が生物、医療、科学、数学、化学、物理の本について、実際に読んできた中でのお勧めを紹介しています。


※このブログで紹介した本も載っており、彼が実際に読んでいることは分かりました。笑


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私も含め文系にとっては、理系分野はいつまでも未知の領域に感じてしまいます。

けれど、「人生に未知の領域がまだまだ残っている」ことは、歳を取ってくると本当に貴重なことだと感じます


金と女に繋がらない物は全て無駄、みたいな人間が社会の大半を占めるのかもしれませんが、未知の領域を学ぶ知的好奇心は決して無駄ではないと考えます。

そして、遺伝や数学などを知れば、「全て無駄人間」よりもよほどそれらも手に入るのですが、書評ブログでは控えます。笑


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他の幾多の分野と同様に、科学も「現状有力な仮説」であり、これからも永久に発展し、覆され、新しくなっていきます


私たちは本を買うことで科学世界を応援し「観客」になれるなんて、本当に素敵なことだと個人的には思います。



※詳細は画像より




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著者:ひさなお

 TOEIC満点、作家、投資家、IT企業グローバル人事、馬券師。
 慶應義塾大学→UCLA→大手IT企業。

  第3回マイナビ作品コンテスト最優秀賞受賞。 

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2017年9月9日土曜日

【小説】 インデックス [誉田哲也氏]

[著書名] インデックス 

[著者] 誉田哲也氏

[おすすめ度] ★★☆ (「姫川玲子」シリーズ)

[読みやすさ] ★★

[知識習得] ★

[ひとこと]


竹内結子主演でドラマや映画にもなった大人気「ストロベリーナイト」シリーズ。(最近は「姫川玲子」シリーズ)

本作『インデックス』はその最新作(第七弾)ですが、ここでは姫川玲子シリーズについて。


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今から10年以上前に第一段のストロベリーナイト (光文社文庫) [ 誉田哲也 ]を読み、冒頭の衝撃的なグロテスクシーンから、最後まで謎と恐怖と興奮を高揚させていく刑事物語に圧倒されました。


そこから、シリーズで唯一涙が出た第二弾ソウルケイジ (光文社文庫) [ 誉田哲也 ]や短編集を経て、映画にもなった第四弾インビジブルレイン (光文社文庫) [ 誉田哲也 ] でシリーズは完結されたと思いました。


厳密には完結にして欲しかったほど、完成度が高く、キャラクターが「生きた」世界が生み出されたと感じました


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しかし、これほど人気が出た上に、作家が売れるために最も必要な「人気キャラ」である姫川玲子が生まれた以上、やはりシリーズは続きました。

読んだ方なら分かると思いますが、第四弾で主人公たちのチームがあんな形になり、このあと続けて一体何を描きたいのかと残念にも感じました。


が、その後第六弾のブルーマーダー (光文社文庫) [ 誉田哲也 ]で、「このシリーズは不滅だな」と確信するに至り、今回の第七弾を期に書評ブログに書き残しておきたいと。


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長くなりましたが、シリーズの成功の9割を占めるのがもちろん主人公の姫川玲子だと思います。


彼女は長身で美人、頭のキレも抜群で仲間にも慕われ、何より刑事の中でも誰にも負けない正義心と真っすぐな生き方を貫きます


その愚直さと強さ故に仲間以外にはめちゃくちゃ嫌われ、性格は時々お茶目なところもあり、主人公として「完璧」です。


このストロベリーナイト改め姫川玲子シリーズは、一気読みを誘う抜群のミステリーセンスと共に、彼女の生き方に笑えて泣けて考えさせられることができる、滅多に出会えない物語です


読んだことの無い方は、ぜひ第一弾から読むことをお勧めします。




上記最新作




上記第一弾




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著者:ひさなお

 TOEIC満点、作家、投資家、IT企業グローバル人事、馬券師。
 慶應義塾大学→UCLA→大手IT企業。

  第3回マイナビ作品コンテスト最優秀賞受賞。 

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2017年9月3日日曜日

【ジャズ/漫画】  BLUE GIANT SUPREME 2 [石塚真一氏]

[著書名] BLUE GIANT SUPREME 2 

[著者] 石塚真一氏

[おすすめ度] ★★

[読みやすさ] ★★

[知識習得] ★

[ひとこと]


以前も第一部(合計10巻)の最終巻について書評を書き、「全ての巻について思いを書きたいほどの名作で、過去も含めマイベスト5に入る漫画」と表現した作品です。


本作は第二部の最新刊です。


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衝撃の第一部最終巻の時も「ファン故に」しっかりと文章を書きましたが、今回第二部についても好きだからこそ思いを書きます。


その思いですが、冒頭の[おすすめ度]の通り、正直この第二部は必要だったのか分からなくなりかけています


第二部の一巻はこの『ブルージャイアント』の世界観や主人公の味を十分描けていて、相変わらず涙が出てくる熱いシーンもありました。
 
しかし……、この二巻も決して悪くはないのですが、わざわざ第一部をあの形で終わらせておいて、この第二部で一体何を描きたいのかが分からなくなりました


あれほど心を動かされながら各人物たちの物語を積み重ねた第一部を、最後で完全にひっくり返しておきながら、(今のところは)第二部でも同じプロセスをまた繰り返すだけに思えてしまいます


舞台が外国だけにご都合主義も目立ち、この第二部の一巻と二巻の間だけでも同じパターンが繰り返され、正直全12巻の中で最も入りこめませんでした。


これほど完成度の高い作品ですし、どうか蛇足にならないように……、これからの物語を見守って(それがファン)いけたらと思います。



※詳細は画像より




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著者:ひさなお

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  第3回マイナビ作品コンテスト最優秀賞受賞。 

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2017年9月2日土曜日

【古典】  こころ彩る徒然草 兼好さんと、お茶をいっぷく [木村耕一氏]

[著書名] こころ彩る徒然草 兼好さんと、お茶をいっぷく 

[著者] 木村耕一氏

[おすすめ度] ★★

[読みやすさ] ★★

[知識習得] ★

[ひとこと]


1つ前の記事とは真逆のテイストですが、この本はポジティブサプライズでした。


誰しも「昔学校で聞いた気がする」程度には知れ渡っていて、教科書を読むことができた子供なら「兼好法師」の名前が自動で出てくる徒然草。

書かれたのは700年以上前で、兼好法師こと吉田兼好(最近は本名の「卜部兼好」が教科書に載っているらしい)が10年の月日をかけて書き込み、なんと300年以上経った江戸時代に世に広まった日本三大随筆の一つです。


まあ、ここまでは知識として知っていただけで、正直歴史マニアを自負する私でも中身には大して興味なかった古典です。


しかし、今回縁あってこの本を読んでみて、少し感動すら覚えましたのでご紹介します。


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この本は徒然草を「意訳」し、カラフルで綺麗な絵を挟みながら、大きくやさしい文字でエッセンスを紹介しています

徒然草は今でいうブログに似ているかもしれません。(まあ随筆ですからね)


つまり700年前にも物を思い考え言葉にすることが好きな人がいたわけですが、驚くべきはその本質が今でも一切色あせることなく響くのです


・勝負に勝つ秘訣は「勝とうと思わないこと」

・世間に語り伝えられていることは、世間とはつまらないものなのか、ほぼ皆ウソである

・酒は百薬の長とか言うが、全ての病は酒から起こる気がする


など、現代の新書顔負けの考えが詰まっています。


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何より、この随筆の核は「死」です。


人の一生がどれだけ一瞬で、儚いものか。


どれだけ読んでも聞いても忘れかけてしまう「人生の儚さ」を、何度も何度も語りかけてくれます


700年の時を超えようが、これから先どれだけ月日を積み重ねようが、人生とは本当に一瞬の出来事なのかもしれません。


時の試練を超えて読まれ続ける古典。

その真骨頂が詰まった1冊だと気づかされました。



※詳細は画像より



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著者:ひさなお

 TOEIC満点、作家、投資家、IT企業グローバル人事、馬券師。
 慶應義塾大学→UCLA→大手IT企業。

  第3回マイナビ作品コンテスト最優秀賞受賞。 

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